最初から期待されすぎた男ー柳楽優弥の芝居が重い理由

ドラマ・映画

柳楽優弥さんの芝居には、「うまい」「すごい」では済まない重さがある。

それはきっと、彼が”最初から期待されすぎた人”だからだ。

重すぎたプレッシャー~14歳で背負わされたもの~

柳楽優弥さんの事を語るうえで外せないのは、最年少でカンヌ主演男優賞を受賞したことだろう。

14歳という若さで、しかも初出演した作品での受賞。日本映画史でも異例のことで、「天才」「次世代のスター」という過剰なラベルが貼られた。

柳楽優弥さんは露出が減った時期がある。

私見ではあるが、14歳という「子役から大人への境目」に立たされた彼が、そこから脱却するのは並大抵ではなかったのではないか。

見た目も、声も、立ち位置も、すべてが大きく変化する時期だったからだ。

子役だった頃をイメージして依頼が来る。イメージが違う、と言われる。

依頼がこなくなり、メディアへの露出が減り、

「柳楽優弥は消えた」と口さがない人はいうことだろう。

プレッシャーに押しつぶされ、うつ病と戦っていた。それでも柳楽優弥さんは前を見つづけていた。

訪れた転機

19歳で結婚をし、20歳で父となる。

その頃、俳優としての仕事は決して多くなく、居酒屋でアルバイトをしていたという。

当時のことを語っているシーンを、私はテレビで偶然見たことがある。

「今までバイトをしたことがなかったので、バイトをしたり、芝居を学びたくてNYに短期留学したりしていました。」

そう淡々と語る柳楽優弥さんの姿を見て、

”消えた”と思われていた柳楽優弥さんはその時間、誰にも見えない場所でずっと爪を研ぎ続けていたのだと感じた。

そんな柳楽優弥さんの転機となったのが、2014年放送の福田雄一監督によるドラマ「アオイホノオ」での再評価だ。

コメディ色の強い、強烈に個性的な役を演じたことで、彼の役の幅は一気に広がった。

  • 帝一の國
  • 銀魂
  • 闇金ウシジマくん

以降、話題作でサブキャラクターを務めるようになる。

柳楽優弥さんが演じる人物、「役を演じている」というよりも”その人がそこに実在しているように見える。”

だからこそ視聴者は”怖い人なのだと思っていた”という感想を抱くのだと思う。

その話についてはこちらの記事でも書いています。

柳楽優弥さんは、再評価されたのではない。ずっと変わり続けていたことに、ようやく世間が追いついただけだ。

まとめ

柳楽優弥さんの最新作「九条の大罪」では正義でも悪でもない、新たな姿を表現してくれるでしょう。

松村北斗さん×柳楽優弥さん、二人の

”諦めきれなかった人”と、”期待に押しつぶされそうだった人”。

全く違う道を歩んできた二人が、同じ物語の中で向かい合う。

その対比が見どころです。

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