西島秀俊主演「人間標本」とは?
prime videoで配信中のドラマ「人間標本」は、視聴後に強い違和感と後味の悪さを残す作品でした。
なぜここまで不快さが残るのか。
それは単なるショッキングな展開ではなく、「親が子を所有物として扱う」という価値観が現実と地続きで描かれているからではないかと感じます。
この記事では、「人間標本」を見て感じた恐怖の正体と、印象に残った登場人物について考えてみたいと思います。
概要
「人間標本」は湊かなえ原作のミステリーサスペンスで、蝶の研究者・榊史郎が息子を含む少年たちを「人間標本にした」と自首するところから物語が始まります。 親による子殺しという重いテーマを軸に、物語は複数の視点から少しずつ真相を変えていきます。

12月19日(金)からprime videoで世界独占配信が開始された「人間標本」。
皆さんはもうご覧になりましたか?西島秀俊さん目当てで見始めましたが、全5話という短さに加え、回を追うごとにストーリーが変化していき、あっという間に見終えてしまいました。一番美しい時を標本として残しておきたい。そんなエゴイスト的な感覚の持ち主だと思われていた榊史郎(西島秀俊)が起こした子殺しの罪。
冒頭の自首してくる場面からしてすでにサイコなのか?と思わせます。冒頭の自首シーンでは、榊史郎は冷静すぎるほど淡々としていて、そこに強い違和感を覚えました。
感情を失った狂気というよりも自分の行為を「正しい研究」と本気で信じているようにみえたからです。
しかし、その真相が複数の視点を通し姿を変えていく・・・

人間標本が怖い理由
この作品の本当の怖さは、残酷な描写ではなく、「一番美しい瞬間を残したい」という一見すると愛情にも見える考え方にあります。 子供を一人の人間ではなく、完成品・作品として扱う感覚は、極端ではありますが、現実社会にもどこか通じる部分があると感じました。
登場人物の魅力
- 市川染五郎について
この作品の中で一番目を引くのは榊至役の八代目 市川染五郎ではないかと思います。失礼ながら私の「市川染五郎」は七代目で止まっておりましたので、今回初めて存在を知りました。けれど、若干20歳でこの色気はすごいなと感じました。私、柳楽優弥君好きなんですけども彼の若いころのような眼力を感じます。
榊至を演じた市川染五郎さんは、若さの中にある不安定さと色気が印象的でした。
何を考えているのかわからない視線がこの作品の不穏さをより強めていたように思います・
主な出演作品
・「鬼平犯科帳 血闘」2024年
・「レジェンド&バタフライ」2023年
・「鎌倉殿の13人」2022年
・「サイダーのように言葉が沸き上がる」2021年
- 伊藤蒼について

伊藤蒼 (いとうあおい)
誕生日 2005年9月16日 大阪出身
6歳で子役デビュー。そこから数々の作品に出演してキャリアを積んできた女優さんです。
私が特に印象に残ったのは一ノ瀬杏奈役の伊藤蒼さんでした。透明感があるのに”感情が読み取れない目”が、物語の不安定さと重なり、非常に危うい存在として映りました。
湊かなえ作品に対する感想
湊かなえさんの作品は何作か読んでいます。ドラマ化や映画化されたものも何作か見ていますが個人的に今まで読んだ中で一番驚かされたのは「告白」です。原作の出来が良すぎて情景がはっきり見えすぎて、その印象を壊したくなくて映画は見ていません。そのくらい衝撃でしたし。題材が題材なので当時話題にもなっていました。
湊かなえ作品は、読み手・視聴者に「これは本当にフィクションなのか」と考えさせる力があります。
「告白」や「母性」と同様に、人間標本もまた善意と狂気の境界を描いた作品だと感じました。
まとめ
「人間標本」は怖さを楽しむドラマというよりも、親子関係や所有意識について問を掛ける作品でした。
この作品の最大の魅力なのかもしれません。


